2015-06-24

オーストラリアの3D Medical社は、Oral and Maxillofacial社と共同でチタン製の人工顎関節の移植に成功した。人工顎関節は、メルボルン東部において32歳の男性に移植。手術は5時間に及んだ。この男性は、左顎関節が欠如していたことで顎関節が変形し、顔の下部の歪みや、口を大きく開けられないなどの症状に苦しんでいたという。

近年、3D造形技術は医療分野への応用が進んでいる。昨年日本では人工骨を造形する専用の3Dプリンターが開発された。この3Dプリンターは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、理化学研究所、株式会社ネクスト21による共同開発。骨や歯の成分であるリン酸カルシウムを素材として使用し、0.1mmの精度で人工骨を造形できる。造形された人工骨を患者に移植すると、時が経つにつれて徐々に本物の骨と同化していくという。骨折の治療だけでなく、事故やガンなどの病気で失われた骨の再生への利用も期待されている。

現在、医薬品医療機器総合機構の認可を待っており、早ければ2015年中に商用化される予定。

参照: http://www.zdnet.com/article/3d-medical-implants-3d-printed-titanium-jaw-joint/