2013-09-27

3Dプリンターによって私達はあらゆるモノを造形できるようになり、世界が変わると考えられてきた。しかし、1点だけ問題が残っている。それは、3Dプリンター自身より大きなモノは造形できないということだ。少なくとも、今までは。

MITセルフアセンブリーラボのSkylar Tibbits氏とMarcelo Coelho氏は、標準的な3Dプリンターでもそれ自身より大きなモノを造形できる方法を考え出した。ハイパーフォーム(Hyperform)と呼ばれるその方法は、まず造形しようとしているモノをインターロックのリンクで作られた1本の長いチェーンに変換する。その際、ヒルベルト曲線(フラクタル図形の一つで、空間を覆い尽くす空間充填曲線の一つ)を使ったアルゴリズムによって、そのチェーンを格納できる最小限の立方体が求められる。こうして求められた立方体は、標準的なプリンターに収まる大きさだ。

プリンターでチェーンを造形したら、伸ばして、手で組み立てていく。チェーンのそれぞれのリンクは、一定の方向にしか曲がらないようになっているため、間違えずに組み立てることが可能。この方法を使って、これまでに大きなシャンデリアなどを造形した。

チェーンを手で組み立てなければならないというのがハイパーフォームの難点ではある。そこで登場するのが、Tibbits氏のもう1つの研究である4Dプリンティングだ。4Dプリンティングとは、3Dプリンターで造形した物体を水につけると最終的な形態に変形するというもの。Tibbits氏の2つの研究が同じ方向に向かっていることがわかる。

フランスの3Dプリンターメーカー「Sculpteo」のCEOであるClément Moreau氏によれば、ハイパーフォームのようなプロジェクトが3Dプリンティングの未来を示しているという。射出成形などと比べて、3Dプリンティングにはより多くの素材や形状を加工できる可能性が常に開かれている。

ハイパーフォームは、今月初めにオーストリアで開かれたArs Electronica 2013テクノロジーフェスティバルで「次世代アイデア(The Next Idea)」賞に選ばれた。

参照: http://www.newscientist.com/article/dn24275-3dprinted-objects-outgrow-their-printers.html